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【レタッチテクニック】風景写真のRAW現像で過度の補正に注意が必要なパラメーターを知る

Irisです。

 

今回はいつもと視点を変えて、風景写真のRAW現像で過度の補正に注意が必要なパラメーターについて説明します。レタッチの方法は人それぞれやり方はことになるかと思いますが、特定のパラメーターの過度な補正をしてしまうことで写真の空気感や立体感など失われてしまうことがあります。特にRAW現像に慣れていない方などは注意が必要です。

 

RAW現像時のパラメーターはたくさんあるためどの項目を補正すればわからない場合もあるでしょうが、過度の補正に注意が必要なパラメーターについては私は使用しないことも多いです。最後に過度の補正に注意が必要なパラメーターの代替となる調整方法についても説明します。

 

写真素材 PIXTA

 

 

風景写真のRAW現像で過度の補正に注意が必要なパラメーター

 

私が考える過度の補正に注意が必要なパラメーターは以下の項目になります。これらの項目は効果がわかりやすいのでレタッチに慣れていない方ほど使用頻度が高くなりがちですので要注意です。これらの(過度の補正に注意が必要な)パラメーターについては使用しなくても問題ないくらいだと思います。

 

コントラスト

彩度

明瞭度

ホワイトバランス(色かぶりの除去を除く)

 

コントラスト

 

コントラストとは画像の明暗差です。コントラストを上げることで明暗差が出て写真をくっきりと仕上げることができます。コントラストはハイライト(画像の明るい部分)全体と、シャドウ(画像の暗い部分)全体を補正するのですが、コントラストを上げることで画像のディティールが失われやすく、立体感や空気感が薄い写真になってしまいます。

 

元画像からコントラストを上げた画像⬇

 

元画像からコントラストを補正せずにレタッチした画像⬇

 

彩度

 

彩度とは画像の鮮やかさです。彩度を上げると綺麗な風景写真に見えるように感じられますが、上げすぎると色飽和といってディティールが失われてしまったり、のっぺりとした写真になってしまいます。彩度を上げすぎて立体感がなくなっている写真もよく見受けられるので注意が必要です。

 

元画像から彩度を上げた画像⬇

 

元画像から彩度を補正せずにレタッチした画像⬇

 

 

 

明瞭度

 

明瞭度とは画像の輪郭のコントラストを調整します。明瞭度を上げると画像がくっきりとするのですが、やりすぎると輪郭の線が太くなってしまい解像感が失われてしまいます。また、明瞭度を下げると画像がソフトになるのでポートレートなどに使いがちですが、こちらも不自然な場合になることが多いです。

 

元画像から明瞭度を上げた画像⬇

 

元画像から明瞭度を上げずにレタッチした画像⬇

 

ホワイトバランス(色かぶりの除去を除く)

 

ホワイトバランスは画像の色味に影響します。ホワイトバランスを調整することで画像全体の青みや赤味の調整ができます。スライダーで簡単に補正できるので使用しやすいかも知れませんが、画像全体の色味が変わり、単調なイメージになりがちです。ただし、ホワイトバランスはもともと光源に対する適切な色味の設定なので、カメラのホワイトバランスの設定が適切でない場合は補正が必要です(色かぶりの除去)。

 

元画像からホワイトバランスを変更した画像⬇

 

元画像からホワイトバランスを変えずにレタッチした画像⬇

 

過度の補正に注意が必要なパラメーターの代替項目

 

最後に、これらのパラメーターを使用せずに空気感や立体感を活かす代替項目について説明します。

 

コントラストではなくハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルで調整する

 

 

コントラストを上げるとディティールが潰れてしまうことがあるので、コントラストではなく、白レベル(最も明るいポイント)、黒レベル(最も暗いポイント)の調整をおすすめします。白レベルを上げ、黒レベルを下げることで光を活かしつつ明暗差をつけることができます。細かいディティールを出すには、ハイライトを下げ、シャドウを上げるのが一般的です。

 

彩度を上げずに、色別補正を使用する

 

 

彩度を上げると色飽和につながります。Lightroomなどでは自然な彩度という項目もあるのですが、色別に補正を行った方が空気感など保ったまま美しくすることができます。今回の作例ではイエローとグリーンのみ彩度を上げ、それ以外の色は調整していません。また、色の調整を行う前に白レベルと黒レベルを調整し、画像が明るくなると色が浮き出てくるので色別の彩度の調整が必要ない場合もあります。

 

明瞭度は変えずに、シャープ、かすみの除去を利用する

 

 

明瞭度を上げると線が太くなり、解像感が失われる場合があります。画像をくっきりさせたい場合はシャープをかけるか、Photoshopが使用できる場合はハイパスフィルターを使用するのがおすすめです。また、かすみの除去でも写真をクリアにできる場合があります。

 

ハイパスフィルターについてはこちらの記事をご覧ください。

 

【Photoshop】ハイパスフィルターで画像をシャープにする

 

ホワイトバランスの過度な調整はせずに、色別補正や明暗別色補正を使用する

 

 

ホワイトバランスは多少の補正はよいかと思いますが、過度の補正を行うと白が白く写っていない写真になってしまいクリア感がなくなってきます。画像の色味を調整するには色別補正か、明暗別色補正を使用することで特定の色を強調したり、色味を変更することができます。上の作例ではレッドとオレンジの彩度を色別補正で少しだけ上げています。元画像の色味がおかしい場合は色かぶりの除去を先に行うことをおすすめします。

 

ワンクリックで色かぶりを除去する方法についてはこちらの記事をご覧ください。

 

【レタッチテクニック】色かぶりを除去して写真をクリアにする(ワンクリック補正編)

 

まとめ

 

風景写真のRAW現像において、自然に美しく仕上げるには過度の補正は禁物です。特に今回説明したパラメーターは過度の補正をしがちなので使用したとしても最小限にするのがよいかと思います。