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【Photoshop】Raya Proで露出ブレンドする

Irisです。

 

今回はルミノシティマスク関連で、Raya Proというプラグインを用いた露出ブレンドテクニックについてご説明します。日本ではTop photographerの中でよく使われているテクニックになります。

 

写真素材 PIXTA

 

 

 

 

露出ブレンドとは

 

 

露出ブレンドは海外の写真家では多用されているテクニックになります。風景写真では明暗差が大きくなり、白とびや黒つぶれが発生してしまうことも多いですが、段階露光で複数枚撮影し、それぞれのハイライトやシャドウなどを部分的に選択してブレンド(合成)することでノイズの少ない美しい写真に仕上げることができます。また、選択範囲の調整も細かく行うことができるので繊細なレタッチを行うことが可能になります。

 

カメラが捉えらえる光のダイナミックレンジより人間の目で見るダイナミックレンジの方が広いので、露出ブレンドすることで、実際に目で見た風景に近づけることができます。

 

Raya Proとは

 

Raya ProとはPhotoshopにインストールして使用できるプラグインで、海外では人気があるようですが日本ではまだ知名度は高くないようです。簡単にルミノシティマスク(輝度マスク)を作成できて露出ブレンドが簡単に行えます。

 

また、HDR画像の作成だけでなく、ルミノシティマスクも作成できるのでハイライトやシャドウ部分のみの選択範囲を作成し、色調補正などをかけることも可能です。

 

Raya Proは有料ソフトで約5000円程度ですが、風景写真を極めたい方にはおすすめできるプラグインになります。現在ではRaya Pro 3.0というバージョンになっています。

 

Raya Proのインストール方法

 

Raya ProはJimmy氏というphotographerが作成したソフトです。購入からインストールまで英語になるので少し敷居が高く感じますが、動画の解説もありますのでその通りに進めていただければインストールできるかと思います。

 

購入先はこちらになります。

 

 

また、Jimmy氏のYoutubeチャンネルで詳しい使用方法の解説も載っています(ただし英語です)。

 

 

 

Raya Pro使用例

 

 

早速Raya Proを使用した露出ブレンドについてご紹介していきます。Raya Proではハイライトのルミノシティマスク、シャドウのルミノシティマスクが作成できます。そしてこれらを合成するとノイズの少ないHDR画像が合成できるようになります(ルミノシティマスクとは輝度マスクのことで、明るさに応じた選択範囲のことです)。

 

ルミノシティマスクの作成方法についてはこちらに記事もご覧ください。

 

【Photoshop】色域選択を用いてルミノシティマスクを作る

 

【Photoshop】画像操作を用いてルミノシティマスクを作る

 

Raya Proでは露出ブレンドを行わなずにルミノシティマスクの作成だけを行うことも可能ですが、露出ブレンドの方法をマスターすればルミノシティマスクも簡単に作れますので今回は露出ブレンドの方法について説明します。

 

おおまかな使い方は以下のようになります。Raya Proではさまざまな機能がありますが一般的な使用法で説明していきます。

 

ハイライトをブレンドする

シャドウをブレンドする

HDR画像を作成する

 

 

 

露出(明るさ)の異なる画像を用意する

 

Raya Proを用いた露出ブレンドでは露出(明るさ)の異なる複数枚の画像が必要です。撮影時に-1EV、0EV、+1EVの3枚の写真を撮影するのが一般的ですが、風景写真においては露出アンダーの方が綺麗に見えることも多いので-2EV、-1EV、0EVの3枚で撮影することも多いです。レタッチの素材は多いに越したことはないので迷ったら5枚くらい撮影してもよいかも知れません。

 

また、露出ブレンドの際は複数枚の画像を合成するので三脚を使用するか、カメラのオートブラケット機能を使用します。

 

今回は3枚の元画像を使用して露出ブレンドしてみます。それぞれDark、Normal、Brightとします。作例では明暗差が大きいシーンになるのでRaya Proを用いた露出ブレンドで大きく写真が変わるでしょう。

 

<Dark> 

 

 

<Normal>  

 

 

<Bright>  

 

 

Lightroomで事前補正する

 

 

 

PhotoshopでRaya Proを使用する前に、Lightroomで事前に補正をしておきます。補正項目は「シャープ」、「ノイズ軽減」、「色収差を除去」、「プロファイル補正を使用」となります。事前補正の必要は必ずあるわけではないですが、あらかじめ補正しておくことでPhotoshopで補正しなくてすむのでスムーズです。

 

 

今回は複数の写真から露出ブレンドを行うので、「前の設定」を選択することで残りの写真にも同じ効果が適用できます。

 

Photoshopでレイヤーとして画像を開く

 

 

準備ができたらPhotoshopで画像を開きます。Lightroomのライブラリ画面でCommand(WindowsではCtrl)を押しながらクリックすると複数写真の選択ができますので「右クリック」→「Adobe Photoshop CCで編集を選択します(開くのに少し時間がかかります)。

 

レイヤー名とレイヤー順序の変更

 

 

Lightroomから複数の写真をPhotoshopで開きました。Raya Proで露出ブレンドする前の下準備として、レイヤー名とレイヤーの順序を変更します。

 

 

露出ブレンドの際は同じような写真が複数枚あるのでレイヤー名の変更は必須です。レイヤー名のところをダブルクリックでレイヤー名を変更できます。今回は元写真の露出に応じて「Dark」、「Normal」、「Bright」としました。また、レイヤーをドラッグ&ドロップするとレイヤーの順序を変更できます。Raya Proを用いた露出ブレンドでは標準露出の画像にハイライトとシャドウの選択範囲を合わせていくイメージになるので「Normal」レイヤーを1番下に配置し、「Dark」、「Bright」レイヤーを「Normal」レイヤーの上に配置します(「Dark」と「Bright」はどちらが上でも問題ありません)。

 

Raya ProでQuick Blendingを起動する

 

 

それではここから実際にRaya Proを利用して露出ブレンドを行なっていきます。Raya Proではさまざまな機能がありますが露出ブレンドにおいては「Quick Blending」を使用するのが一般的です。Raya ProをJimmy氏の動画の通りにインストールすると画面右上付近にパネルが出てくるので「Qb(Quick Blending)」を選択します。するとパネルが展開されると思います。

 

ハイライトをブレンドする

 

まずはハイライトのルミノシティマスクを作成してハイライトをブレンドしてみます(シャドウが先でも構いません)。ポイントについて簡単にまとめます。

 

露出アンダーの画像を選択し、「Blend Dark Exposure」の「Start」を選択

1〜6までルミノシティマスクが作成されるので適切な選択範囲を選んで「Select」で決定

 

標準露出を基準にすると、ハイライトをブレンドするために必要なのは露出アンダーの画像です。標準露出で飛んでしまっている部分を露出アンダーのハイライト部分のみ選択することで白とびや黒つぶれのない諧調が滑らかな写真を作成することができます。露出オーバーの写真からハイライトの選択部分を作成してしまうと白とびが悪化しますので間違えないようにしてください。

 

 

今回はハイライトをブレンドするステップですので、「Blend」レイヤーは非表示にして(左側に目のようなマークをオンオフすることで表示・非表示の切り替えができます)「Dark」レイヤーを選択した状態にしておきます。

 

 

露出アンダーの画像からルミノシティマスクを作成するので「Blend Dark Exposure」を選択し、「Start」をクリックします。暗い写真→Dark Exposureと覚えておいてもよいかも知れません。

 

 

「Start」をクリックすると白黒のマスク表示になります。レイヤーマスクでは白が表示部分、黒が非表示部分なので白い部分のみ選択範囲として残ります。Raya Pro 3.0では「Quick Blending」を「Start」すると、レベル補正でマスク部分の微調整もできるようになりました。必要に応じてスライダーを動かして選択範囲の調整をします。後ほど1〜6まで選択できるようになっているのでわからなかったり、迷ってしまった場合はデフォルトのままでも問題ないかと思います。マスクの微調整が終わったら「OK」を押します。

 

 

すると自動で1〜6のルミノシティマスクが作成されます。

 

 

この状態だと仮のマスクになりますので1〜6のマスクの中から好きなように選択することができます。

 

<Blending 1> 

 

 

<Blending 6> 

 

 

1と6ではこれくらいの差が出てきます。自然な仕上がりを目指す場合は中間くらいがよいかも知れません。好きなマスクを選んだら「Select」で決定します。今回は2のマスクを選択しました。

 

 

 

すると、このようになりました。「Darker Image」というレイヤーが作成されていますが、なぜか非表示になるようですので左の目のようなマークをクリックして表示しておきます(場合によっては非表示のままでも構いません)。

 

 

実際に作成されたマスクはこのようになっています。

 

 

これでハイライトのブレンドは完了ですが、レイヤーが多いと分かりづらいですし、動作も重くなってしまうので表示されているレイヤーを選択して、「右クリック」→「表示レイヤーを結合」(ショートカットは「command+shift+E(WindowsではCtrl+Shift+E)」)でまとめてしまうのがスマートです。

 

次ページに続きます。