三脚のメンテナンスについて
三脚は大事に使えば一生モノと言われています。とはいえ、可能な範囲でメンテナンスを行うことでより長持ちさせることができるでしょう。
メンテナンスの方法ですが、通常使用程度であれば三脚を絞った濡れタオル等で拭くくらいで十分だと言われています。ただし、海水や河川に三脚をどっぷり漬け込んだ場合や砂地での撮影後には塩分や砂を除去するため分解・清掃などのメンテナンスをした方がよいとされています。
分解・清掃により効果が出るのは主にロックナットの部分です。ロックナットに影響がなさそうな使用状況であれば無理に分解・清掃しなくてもよいと考えられます。
※分解・清掃はメーカー保証外になると思われるので自己責任でお願いします。
三脚の分解・清掃方法
私はReally Right Stuff(RRS)の三脚を使用していますが、GITZOなどロックナット式の三脚であれば同じような手順になると思います。
今回の方法では三脚の開脚部分、石突き部分は分解していません。
準備物
・洗面器
・タオルや新聞紙など
・いらない歯ブラシ
・パーツクリーナー(プラスチックにも使えるもの、ホームセンターで買えます)
・グリス(シリコングリスがおすすめ、ホームセンターで買えます)。こだわりのある方は「GITZOの三脚用グリース」か「SuperLub 多目的グリース」がおすすめ
雲台を外す
それでは分解・清掃の説明に移ります。
雲台は必ずしも外す必要はないのですが、簡単に外せるので外しておきます。
脚部の分解
さっそく分解していきます。慣れるまでは1脚ずつ外していくか、分解前の写真を撮っておくと組み立て時に困りにくいです。
ロックナットは緩め続けると簡単に外れます。
そのまま脚を引っ張ると脚部を外すことができます。わかりにくいですが、脚部の上側には抜け防止のカラーという部品が2つはまっているのでこれも外します。
また、ロックナット内側にもカラーが付いています。内側のネジ部も掃除したい時は外した方がよさそうですが、はめるのが少し面倒です。
全て分解するとこのようになりました。
部品の洗浄
洗浄は洗面器などにぬるま湯を張って、台所用の中性洗剤で洗うのが一般的なようです。洗剤の量は大まかでいいと思います。
棒の部分は軽くて洗う程度でよいと思います。
ロックナットが付いていたネジ山部分ですが、海や砂地での撮影後だと塩分や砂が残っている可能性があるのでいらない歯ブラシ等で綺麗にすることができます。
こちらにはグリスが塗られているのですが、落ちない場合はホームセンターなどで売っているパーツクリーナー(プラスチックにも使えるもの)をかけると落ちやすいです。あとで組み立て時に新しいグリスを塗ります。
ロックナットの内側、その他パーツも同様に洗浄します。
開脚部分の棒、ネジ山も同様に洗浄します。
部品の組み立て
洗浄が終わったら完全に乾かします。乾いたら組み立てに移ります。
棒に先にナットをはめこんでから抜け防止のカラーを付けます。この状態で上の棒に差し込むのですが、上の画像をよく見ると凸部があるのがわかるでしょうか?ここに抜け防止のカラーの隙間がぴったり合うようにしないと入らないので注意してください。
組み立て完成しました。
グリスアップ
最後にネジ山にグリスアップしていきます(組み立て時でもOK)。別のいらない歯ブラシがあれば歯ブラシにグリスを載せて塗り広げるのがおすすめです。
グリスはいろいろあるみたいなのですが、使用に関して大きな影響はないみたいです。ただし、種類によっては柔らかさが違ったり、特異的な臭いがするものもあるそうなので色々試してみるのもよいかも知れません。
こだわりの強い方は「GITZOの三脚用グリース」や「SuperLub 多目的グリース」という製品が人気のようです。
これで、分解・清掃は終了ですが慣れてくればそこまで時間はかからないので(自己責任ですが)試してみてもよいかも知れません。